ムチの動きで飛距離が伸びる

  しなりの時間差で速度が上がる

Question

 

皮で作った鞭の先端は音速を超えると言われて

いるのですが、この原理を利用して打つのがゴ

ルフだと聞きました。

 

実際にはそれほどの速度は出ないにしても、そ

の原理が分かれば飛距離が伸びるのは間違いな

いと思います。

 

そこで、体をどうやって使うと鞭効果が出るの

でしょうか?

 

Answer

 

ムチは手元から先端までのしなりによる張りを

増幅する効果があり、先端に向かって時間差で

動くのが特徴です。

手元は大きな波で、先端に行くにしたがってそ

の波は徐々に小さくなると同時に速度が上がり

ます。

 

これをゴルフのスイングに活かすには曲がる部

位同士の時間差を作る事で、筋肉を伸ばして張

りを作る飛ばしの技法のひとつです。

 

足先、膝、腰、肩、手、ヘッドと各部位の間に

しなりと言うエネルギーのタメを作って筋肉を

伸ばして時間差を作るのですが、その伸びきっ

た筋肉が勝手に縮もうとする力とその方向に入

れる力の両方が重なる事でさらに普通の速度を

はるかに超えるスピードが生まれるのです。

 

手とヘッドの間はシャフトでそれ自体がしなり

ますので、飛距離には貢献してもらえるのです

が、そのしなりよりも他の部位間の張りやタメ

の方が何倍もパワーが出ます。

 

足が手元でヘッドがムチの先端ですので、下か

ら動いて上は動かずに張りを作ってから一気に

開放すると言うのがその技法です。

 

まず見えるのは膝の凱旋で腰が次に回転し、次

に肩が回り出して手が追いかけて来ると言うま

さにムチのような捻転差と時間差を作ります。

 

ムチ効果は筋肉にタメられる張りによるエネル

ギーですので、体の硬い方でも十分にその恩恵

は受ける事が出来ます。

 

ムチを振る時に上に上げてから切り替えして下

に向かって振り下ろす時に先端はまだ上昇中で

そこに逆方向の引っ張り合いが出来ます。

これがゴルフで言うパワーシフトでトップでの

引っ張り合いです。

 

ゴルフは力ではなくしなやかさだと表現される

方もおられるほど、このムチ効果は効率を上げ

る打ち方としてその昔から活用されています。