パワーシフトで飛ばすとは?

 トップでぶつけて引っ張り合い

Question

 

シフトとは体重移動などの切り返す事を意味す

るのだと思いますが、トップでの切り返しにパ

ワーを入れると言うのはどのような動作になる

のでしょうか?

 

Answer

 

一言で言うとマキロイの切り返しです。

左サイドの張りをマックスにするために、トッ

プに到達する前にダウンスイングに入ってトッ

プでぶつけて引っ張り合う打法です。

 

トップでの引っ張り合いで左肩は右、腰は左と

逆捻転を入れてぶつける際に踏みつけとスクワ

ット的な踏み込みを入れています。

 

腰は左の壁まで移動し、お尻は後ろの壁から離

れずにヨジリ、お尻の突き出し、そして腰引き

とスライドなど、この一連の動作をスムーズに

こなしています。

 

一見、腰がただ回転しているだけに見えるので

すが、この後ろの壁、左の壁、そして踏み込み

や踏みつけなどがタイガー打法の型(形)通り

で世界最高峰の打法である事をマキロイが証明

しているのです。

 

もちろん彼は飛ばしの技の全てを組み込んでい

ますのでキャリーで 320 Y を越える飛ばし屋

なのですが、左サイドの張りを作るパワーシフ

トも最高のクオリティーです。

 

したがって、彼のコメントにテイクバックは速

いほどダウンスイングも速くなると言うのがあ

りますが、トップでぶつけてその跳ね返る力を

使っている打法なので納得の行く論理です。

 

ところが、見た目で判断してとにかく速く上げ

れば飛ぶと思って速度だけ真似している人がい

るのですが、まず大きな勘違いは腰が緩んでい

るためにぶつかって跳ね返る反動がないために

飛ばない事です。

 

これは腰を止めてテイクバックすると言うワイ

ンディング技法を組み込んでいる事で、肩と腰

の捻転差がマックスになるためにぶつかった反

動を利用するものなのです。

 

しかも、左への踏み込みや右足の踏みつけで体

を左に強力にスライドさせて弓を大きくしてい

ますので、体全体で作るパワーが全て効果を発

揮していると言う事です。

 

パワーシフトはドラコン打法ではその昔から使

われており、全盛期のタイガーも腰を止めたま

まテイクバックしてトップでぶつけている動画

が今でも見る事ができます。

 

ジャックニクラウス時代から卒業したフレッド

カプルスやデイビスラブ達がこのワインディン

グを組み込み始めた時代から遅れる事 30 年、

日本ではやっと石川遼選手が組み込み始めると

言う実にのんびりとした日本のゴルフ界です。

 

タイガーは最後の背骨の手術の後、復帰しても

腰を止めずにテイクバックして腰も一緒に回し

ていた時期がありました。

やはり負担が大きいのだと思いますので、中高

年の方々はくれぐれも自己責任でお願い致しま

す。