無駄球を打たない事も大切
Question
家で素振り 100 回とかってどんな意味あるん
でしょうか?
実際に球を打った方が効果があると思うのです
が、どんな意図があって何を目指しているので
しょうか?
Answer
素振りと一言で言っても色んな目的や内容など
種類がありますので、それぞれの意味を考えて
みましょう。
例えばスイング中に 10 個の動作を組み込むと
します。
この内、脚腰胴体の動きが 8 つで 2 つが腕
だったとします。
一度にこれ全部を最初から組み込んでスイング
している積りになっている人がほとんどですが
毎回何かが抜けたり少なかったりタイミングを
外していたりするとまともには当たりません。
とすると、組み込んでもせいぜい 2 - 3 個で
後は入っていないまま球を打つ事になります。
すると入っていないフォルダーがどんどん固ま
って行き、入らなくても打てる事から途中で組
み込みを忘れたり、辞めたり、入っていると勘
違いしてしまいます。
素振りでは出来るのに球を見ると同じ事が出来
ないと言う状態になってしまい、中途半端にな
ってしまう事もあります。
この場合は体がその動きに慣れていない、まだ
定着していない途上ですのでさらに素振りを続
けて安定させます。
また、それぞれの動作を一つずつ定着させてか
ら組み合わせると言う分解ドリルも素振りで、
これも脚だけとかテイクバックだけなど、それ
ぞれを分解すると課題が減り、確実にその動作
が入りますので楽に定着します。
次は筋肉を落とさないための筋トレの役目があ
ります。
しばらく練習が出来ない時などに筋力を維持す
る目的や筋肉量を増やす時にもただ素振りをす
るだけで効果があります。
この場合は重い物でゆっくる振るのと軽い物を
速く振る素振りの両方が一般的です。
そして、プリショットルティーンに入れる素振
り動作はリハーサルと言い、これは軌道をなぞ
るのですが、苦手な動作や始動を確実に行うた
めに、初動前に手やヘッドの位置を確認し、そ
れからスイングを始めると言うものです。
球が打てなければ意味がないと言って最初から
多くの動作を一度に組み込んで球打ちする人が
いるのですが、人間はせいぜい 2 つ 3 つの新
しい動作を入れて打つのがせいぜいで、2 つで
すら入れられないと言う人も大勢います。
単純な打法ならそのように一つずつ組み込んで
仕上げる事も出来ますが、欧米打法のように飛
距離を出す打法はポイントが 100 ヶ所もあっ
て、一度に全てを組み込んで出来る人はまずい
ません。
それを見ただけでそのイメージだけでスイング
しようとしても最初からナイスショットが出る
はずがなく、動作の全てが定着するまで 1 万
球の無駄球を打ち、その失敗経験がトラウマに
なって構えた時に当たる気がしなくなると言う
状態になる人もいます。
また、軸ブレやインパクトの形、トップの形な
どは自分では分かりませんので、鏡を見ながら
エアーで素振りをするなど、この作業もとても
大切で下手を固めない方法の一つです。
このように様々な用途で球打ち以外の練習方法
で上を目指す事でより早くより正確にスイング
を完成する事が出来ますので、競技としてゴル
フを捉えている方は素振りをベースに練習をし
ていただきたいと思います。