伸び上がりを治すには

中期の頃に上げていたトップの位置

Question

 

伸び上がりがどうしても治りません。
いい練習方法はありませんか?


Answer

 

ジャックニクラウスやトムワトソンなどの中期の打法はみな伸び

上がり打法でトップの位置が高く、その高さで飛距離を稼いでい

ました。

したがって、プレインがアップライトになり、伸び上がらないと

ダフるのでインパクトの時点ですでに起き上がりが入っています。

 

そのダフリを治すには軌道自体をフラットに改造しなければなり

ません。

 

この改造はとても根気と忍耐力が必要で、ほとんどの方は途中で

諦めてしまいます。
コ―チについて半年1年掛けて改造しないとすぐ元に戻ってしま

いますので、改造はあまりお薦めしません。

 

ただ、お若い方でこれから 300 Y 出してアンダーで回りたいとい

うご希望の方で、3 年間掛けて改造する覚悟があるのでしたら決

して無理ではありません。

 

改造は単に軌道をフラットにすれば良いと言うのではなく、フラ

ットにするために色々な部位の位置や形を替えなけれなりません。
これに時間が掛かり、最初はラウンドも球打ちも出来ません。

 

その覚悟があるのでしたら内容をご紹介いたします。
それを読んでから考えるのも良いでしょう。

 

まず、左手首はトップから掌屈にし、右肩を下げながら後ろ倒し

によってシャローな軌道にします。
そして、トップの位置をできるだけ後ろ(打席方向)にし、その

位置から目標の右方向に両手を伸ばしながら降ろします。

 

そのため、球の位置が変わり、かなり遠くになりますので、それ

を調整し同時に高さも調整します。

 

中期のダウンスイングはグリップエンドを右ポケットに落とすと

指導されているように垂直に落としてヘッドを前倒ししながら落

として来るのですが、進化した打法は逆にヘッドを後ろに倒しな

がら落としてきますので、全く違う事をする事になります。

 

そして、トップでは左肩を止めて、左にも上にも行かないように

固定して体重移動やヒップスライドを行います。

さらに右肩を左肩の下を通すように右サイドの胴体を左肩の下に

詰め込むように押し込んで弾き出します。

 

これによって起き上がりの掬い打ちではなく、圧縮した沈み込み

の体勢となって、振り回されるほど速く肩が回転します。

 

意識的には上半身を沈み込ませて胴体を圧縮するのですが、実際

には起き上がりがなくなるだけでなかなか沈む事はできません。

 

このように打法を全部取り換えるような動作になりますので、改

造はあまりお薦めしません。


肩を水平に回せとか、フォローはインサイドに引け、インパク

はアドレスの再現とか言って指導する中期の打法に慣れてしまっ

ている方の改造はとても大変です。

 

私自身は最初の1年半だけ中期打法でしたが、そこで圧縮打法に

改造しましたし、今までに何人もの生徒さんが改造しています。

問題はやる気ですので、どこまでやる気があるかで決めれば良い

と思います。