Question
上手い人は、アドレスから軽くポーンと打っているよう
に見えます。
私はアドレスから頭の位置を変えない、腰をスエーさせ
ない、バックスイングでグリップを体の肩幅より外に外
さない等々、意識してやると普段生活していてもしない
動きなので違和感がものすごくあります。
慣れてくるとアドレス時から無意識にスイングできてし
まうものなのでしょうか?
それとも熟練者の方も再現性を意識してスイングしてい
るのでしょうか?
簡単そうに見えて難しくて躓いてしまっています。
Answer
スイングは普段の生活にはない動作ばかりですので最初
は違和感があり、意識しないとできません。
ところが、それらの動作は定着すると無意識に全て自然
にできますので、それまでは意識をしながらの反復運動
による定着練習が必要です。
スイングは飛距離の出る打法ほど動作が多く、難易度が
高いものです。
200 Y 程度でしたら我流でも同じ事を 3 年もやっていれ
ばできるようになるのですが、300 Y 出せる打法は動作
が複雑で習わないとまず出来る人はいません。
飛距離が出れば出るほど方向性が不安定になりますので
それだけ精度を上げる必要があり、寸分のくるいも許さ
れませんので、飛ばしの技を習った後には定着練習と技
能を高める練習が必要になります。
1mも先のヘッドが1ミリのくるいもなく軌道を上下す
るのですから、基本動作だけでも簡単ではありません。
そして、飛距離を出すには飛球術としての技術をひとつ
ずつ組み込んでいかなければなりません。
この組み込み作業は何種類にするかですが、15 種類以上
ある飛ばしの技を全て組み込むには人によりますが、ほ
とんどの方は2~3年掛かります。
また定着度は 1 日だけ覚えていられる程度から数年ほど
まで様々です。
新しい動作はまず翌日の夕方には忘れています。
ところが、毎日 60 回の 21 日間連続で反復すると数か月
は覚えていられるだけの定着度が得られます。
そして、それを 2 年から 3 年続けると条件反射的に定着
し、無意識にその動きができるようになります。
この状態を 10 年続けると 1 ~ 2 年やらなくても覚えて
いたりします。
このように定着度をどこまで上げられるかでどこまで正
確にミスがなくナイスショットが出せるかが決まります。
プロがいとも簡単そうに打つのはメカニズムに関しては
意識せず、ただイメージだけ思い浮かべて打っていると
言う事です。
しかし、まだ全部の動作が定着していないのに単にイメ
ージだけ沸かせてもプロと同じようにはできません。
まずは基本動作ができたら飛ばしの技を習得し、どの技
を組み込むかを決めてから定着練習を行い、安定するま
で練習するのが上達のプロセスです。