コ―チをつけて悪くなった

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改造とは登った山を一度降りて、違う山に登る事

Question

今まで自己流でゴルフをやってました。
もっとうまくなりたいと思いコーチをつけました。
コーチをつけたあとにラウンド回りましたが、もっと悪く

なりました。
コーチをつけて悪くなるっていいコーチではないですよね?


Answer

事前にコーチと方針や計画をお話されましたか?
実技は人それぞれで、綺麗なスイング、飛距離、そしてス

コアアップと目的が様々です。

 

ゴルフは再現性です。
どんなスイングでもある程度定着するとスコアが良くなっ

ていきます。

大体 3 年くらい同じスイングをしていると 8 割くらいは思

ったところに落とせるようになり、5 年継続するとほぼ 9

割になります。

 

ところが、この間にスイング動作を忘れたり、感覚が違っ

てきたり、ズレが生じるのですが、その時に修正できずに

崩すとその積み上げた再現性を失います。

 

これは登山でいうと滑落です。
せっかく 3000 m まで登ったのに一気に 2000 m ほど転落
したような物で、またそこから登り直しです。

 

ところが、そのズレを修正ではなく帳尻合わせで当たるよ

うに調整すると、ある程度は当たるのですが、また振り出

しに戻る事があり、初心者はとくに再現性が低いのでそれ

に気が付かない人がほとんどです。

 

この転落を繰り返すのがゴルフで、その度に再現性をまた
最初から積み上げ直さなければなりません。

ただ、その再現性を上げるには効率の良いスイングをし、
その振り方に常に戻すと言う作業があります。


振り方によっては再現性が上がるのに長年掛かる物もあり、

飛距離が出る打法ほど難易度が高く、全身を使って打つ事

になります。

 

コ―チをつけて修正をして効率の良い打法に改造すると、

まず今まで積み上げていた再現性を失います。
違う新しい動作をするのですから、最初にクラブを持った
時と同じ状態に戻るのです。

 

コーチはそれを事前に了承してもらう必要があり、新しい
打法を習ってすぐにスコアが良くなると勘違いしている人
に説明しなければなりません。

 

飛距離が 220 Y しかなく、それを 280 Y にしたいとなった

らまず大改造しないとできません。
新しい打法の動作の習得に 1 年半、そして定着に 1 年半は

掛かりますので、その間はスコアは超初心者に戻ります。

 

ところが 3 年もするとその動作が定着し、以前よりももっ

と良いスコアが出るようになります。

 

再現性を失いたくない人は調整だけで多少は良くなります
ので、改造ではなく調整を頼む必要があります。

これはプロと同じように効率の良いスイングに微調整や補

正をして効率を上げたり、ミスしにくい打ち方に徐々に変

えて行くと言う方法です。

 

ただ、調整だと小さくまとめるだけですので 300 Y 飛ばす
打法を習得されたい方は一度下山して再現性を捨ててまた

3 ~ 4 年掛けて再現性を積み上げるしかありません。

 

我流で来られた方ですので恐らく基礎ができておらず、最

初からやり直しになった可能性もあります。

ただ、その場合も事前にコーチは説明して納得してもらっ

てから始めるべきです。

 

スコアをたとえ一時期でも落としたくないのでしたら、今

の飛距離で再現性だけ高めてズレの修正だけして改造しな

い事です。