9 時 3 時のハーフスイング
Question
いくらハーフスイングでも手打ちは駄目で、体
の回転でスイングすること、下半身先行するこ
ととかかと思ってますが、どうでしょうか?
Answer
仰る通りです。
当たらなくなると何でもかんでもハーフショッ
トで打てと言う人がいますが、これは元々基本
動作の基礎練習が目的です。
この基本動作とは肩の回転を中心に自然落下と
重心移動も含めた打ち方で、手や体、脚腰など
の力は使わない打ち方です。
フルショットとコントロールショットは元々打
法が違い、ハーフショットはコントロールショ
ットがベースですのでチップショットを大きく
したようなシンプルな打ち方です。
但し、基本的には胴体で作る弓の形、インパク
トの形、インパクト時の腰の位置などは教科書
通りの基本形にする事で、体重移動と自然落下
力だけで打ちます。
ところがフルショットは使う部位が多く、様々
な動作が組み込まれていますので、このシンプ
ルな打法にプラス腹筋やフクラハギ、胴回りや
脚の筋肉などの動作が一つ一つ正確に動くよう
に分解ドリルで組み込んで行きます。
ハーフショットで基本動作を復習する時にはま
ず軌道のズレを修正するために、テイクバック
の軌道を確認します。
これは P - 2 で手とヘッドが重なる軌道で上げ
てトップでは肩ライン、左腕、シャフトが一直
線になる形で、背骨軸になっているかです。
この打ち方は肩だけしか使わないのですが、そ
れぞれの部位が正しい位置にあるかどうか、そ
して正しい軌道で肩、手、ヘッドが動いている
かどうかでズレを探して修正します。
このように修正や矯正によって基本形に戻すと
言う大切な作業ですので、ただ単にハーフスイ
ングすれば良いと言うものではありません。
また、初心者で力みを抜く方法としてもハーフ
スイングは効果的です。
飛ばしたくて仕方がない初期には難しいのです
が、あえてこのハーフスイングでできるだけ飛
ばさないショットの練習が効果的です。
例えば 58 度で 50 Y しか打たない練習です。
体が弓になり、体重が乗ると手で打っている人
はこれ以上飛んでしまいます。
また、逆に芯に当たらずに正しい姿勢で打てて
いない人は飛びません。
問題は手振りで振りに行っていて芯を外してち
ょうど 50 Y な事で、このような場合は時々と
んでもなく飛び過ぎてしまう事があります。
この飛び過ぎをなくし、全てが 50 Y ピッタリ
にする練習が基礎練習として最も重要です。
そもそもスライスが出るのはトップからすぐに
引き落としが入るので、それが出来ないように
途中から始めるのがハーフショットですが、
実際に力を入れると飛び過ぎる事で、自然落下
と体重移動だけで打つ感覚を身に付けます。
そして、さらに注意する事は体と両腕が一体化
されて肩の回転だけで打つ事で、手が常に胸の
前にあるようなイメージで振る事です。
右肘を伸ばしたまま、ほとんど曲げずに上下さ
せる事でフトコロの三角形が崩れずにこれが出
来るようになります。
ピッチショットはまさにこれ以下の距離を出す
時に使いますが、マネーメイカーとしてパット
以上に重要です。
30 Y から 70 Y ほどは L 字ピッチです。
これは 9 時 3 時のハーフショットですが、両腕
を引き付けてアドレスし、両足を揃えてオープ
ンで立ち、トップが L そしてフィニッシュも L
の形で振る打法です。
これで 58 度は 40 Y、54 度は 50 Y、50 度は
60 Y、46 度は 70 Y と全く同じ振り方でこれだ
けの違う距離を打つ事が出来ます。
力も速度も振り幅も全く同じでこれだけの距離
を打ち分ける事が出来れば、まずグリーンは外
さなくなります。
そして、さらに球の位置を左右に移動してアド
レスする事で番手間が出せますので、 80 Y 以
内はほぼバーディーが取れるほど寄ります。
このように実戦でもハーフショットは使います
ので立ち上げ練習の時には毎回チェックをしな
がら精度を上げるようにしましょう。