手を使わず体だけで打つ練習
Question
よくハーフ・スイングで基本を練習しろと言う
レッスンがありますが、納得はするですが、す
ぐに飽きてしまいフルスイングになってしまい
ます。どの位、打てば良いでしょうか?
Answer
基礎練習は色々とあり、ただ単にハーフスイン
グしていれば基礎が身に付くと思ったら大間違
いです。
基礎練習とはまず 3 軌道を覚えて定着させる
事が重要で、肩の軌道、手の軌道、ヘッドの軌
道を体が覚えるまで反復する事です。
これはどんな打法でも同じで全て一つの軌道に
絞ってズレないようにしますが、これに体の動
きを入れるとズレます。
したがってボディーターンのフォームを習得し
なければなりません。
これがハーフスイングと一般的に日本で認識さ
れている基本動作で、コントロールショットと
して実践で使える打法です。
そしてさらにフルショットのフォームはそれぞ
れの打法によって違いますので、そこからは目
指す打法のフォームを習得します。
基礎練習とは手首の角度、テイクバックの軌道
トップの形、腰の位置、右肘の位置、トップで
の手首の角度、肩の軌道、手の軌道、踏み込み
位置、フォローの方向、アゴ出し、フェイスロ
ーテーション、フィニッシュの形などそれぞれ
のポジションを形(カタ)として覚えて毎回同
じ事ができるようになるまで反復練習する事で
す。
全てが正しい動作やタイミングで振れるように
なるにはまず最初の段階で毎日 60 回、21 日
振らないと最低必要な定着度に達しません。
それでも芯を外したり方向にバラ付きがあった
りで安定しませんので、さらに全ての動きが思
った通りになるように 1 万回を目指します。
しかし、その間に一か所出来ていなかったり、
忘れたり、またズレたりします。
そのためにそれを自分で診断し、自分で修正出
来なければなりません。
ゴチャゴチャと煩いと言う方は偶然に当たるの
を待ってそれを覚えようとするのですが、感覚
ほど当てにならないものはなく、ズレたり忘れ
た時にどこに戻すかが分からないのでまた思考
錯誤に戻って手探りで偶然当たるのを待つため
に何十倍も遠回りするのです。
抜けた動作が 2 年後に思い出しては開眼した、
などと言う人がいますが、当たらなくなっても
どこをどう治せば良いか知らない人です。
これはプロでも同じで諸見里選手、宮里藍選手
などのトッププロでも滑落してゴルフ自体を辞
めてしまう事になるのです。
ゴルフを科学してメカニズムで左脳でも記憶さ
せながら習得すると、当たらない時にどこが悪
かったのかがその場で分かるようになります。
その各部位の位置や形を細かく覚える練習が基
礎練習なのです。
たとえば 58 度のウエッジで 50 Y - 60 Y しか
出さない振り方です。
特に手振りの矯正が重要で、しっかりと肩を回
して大きくゆったりと体で振る事です。
体を弓にしてムチのようにしなやかなフォーム
で 50 Y しか飛ばさないと言う事は手を使うと
飛び過ぎてしまいます。
打ち方には 3 種類あります。
手で打つ、体で打つ、そして両方で打つの 3
種類です。
ほとんどの方は手振りですので、この基礎練習
の時点で手を使わない打ち方を習得します。
両腕は体と一体化させて同調させ、軽く固めて
おくだけで肩の回転だけで打ちます。
これはピッチショットを大きくしたような感覚
で、上半身は一つに固めて体重移動だけで振り
ます。
この振り方で 50 Y、60 Y、70 Y と 3 種類のコ
ントロールショットを打ち分ける練習をすると
引き出しが増えてバーディーを取りに行く時に
大変役に立ちます。
パーゴルフを目標にされている場合は一番飛ば
ない打ち方でホールインワンの練習をすると飽
きる事はまずないと思います。
全ての動作が正しく、ズレやブレがなければ連
続でホールインワンが出るはずです。
それが出来るまでは基礎練習が必要で、デイビ
スラブは練習の 75 % は基礎練習だと言ってお
り、プロ生活 40 年のトッププロでも連続ホー
ルインワンは達成しておらず、その必要性を語
ってるのです。
ゴルフに必要な究極の技能はこれです。
芯に当てる、真っ直ぐに打つ、そして最後は縦
距離の 3 つが出来るとホールインワンです。
適当にハーフスイングしていて飽きる方はボギ
ーゴルフや乗れば良いと言うパーゴルフの段階
で、ワンパット圏内に止める練習をして初めて
上級者の仲間入りです。
まさに基礎に始まって基礎に終わるとはこの事
なのかも知れませんね。