圧縮打法にすると沈んでも起き上がれない
Question
前傾姿勢のキープというのがあります。
耳にタコの教えで、頭では分かっているつもり
でも、結局起き上がったりして、様々なミスが
起こします。
前傾姿勢を強く意識すると、ボールをずっと見
ようとして窮屈な感じになり結局楽な体勢にな
っていると思います。
どこが間違っていて、何を意識し、どう動かせ
ば良いかアドバイス頂けますか?
Answer
まず、頭では分かっていても体が動かないと言
う問題とは別に、起き上がるのは打法自体が違
うからです。
その昔は起き上がり打法が流行った時期があり
ましたが、クラシック時代も今もその打法はブ
レが大きい事から修正させられます。
起き上り打法で起き上がらないようにするのは
とんでもなく難しく、打法自体を変えれば起き
上がれなくなります。
現在の主流は圧縮打法で、背筋に対して腹筋を
使ってパワーを出す打ち方になっており、この
圧縮打法にすれば逆に沈んでも起き上がれなく
なるのです。
この両者の違いは使う筋肉です。
起き上り打法はブランコ効果として伸び上がっ
て勢いを付けて飛距離を出すのですが、圧縮打
法は逆に体を押しつぶして圧縮して、その反発
力を使ってパワーを出します。
いつ、どの筋肉に力を入れるとその動作ができ
るのかそれが問題で、根本から修正しないと起
き上がりは完全には治りません。
質問者さんの修正ヶ所は起き上がりですが、こ
れは多くの人達が起き上がり打法を学んでいる
事もあり、この方が体は楽なので自然にこの打
法になる事も事実です。
起き上がり打法は中期のジャックニクラウスや
アーニーエルスなど、当時のトップ選手達はほ
とんどがこの打ち方でした。
これは歴代記録を持つジャック・ニクラウスが
この打法だった事から、今のタイガーのように
みんなが右へ習えで流行していたのです。
タイガー打法は圧縮ですので、逆に腹筋や側筋
を使いますので、起き上がりなしにそれ以上の
パワーを出す事が可能です。
まず、テイクバックの時から圧縮が始まります
のでスイング自体を大改造する必要があり、そ
こまでしたくないと言う方は起き上がり打法を
極めれば良い事です。
トップを目指す競技ゴルファーはこの軸ブレを
根本からなくす意味で大改造ですが、最初にテ
イクバックで左側屈を入れて左の肩を最下点ま
で下げてトップを作ります。
そして、ダウンスイングでは左肩を止めてバン
プし、右肩を左肩の下を通すように右肘をおヘ
ソまで入れて右肩を最下点まで落とします。
これで体は圧縮されながら捻転しますので、枝
豆をつまんで飛ばすように弾き出されます。
この動作はアウトインの修正にもなり、緩みを
なくしてより芯を外さない打ち方となり、方向
も良くなってスコアアップに直結します。
しかも、これに腰を止めてテイクバックするワ
インディングを入れるとさらに圧縮感があり、
体の緩みがなくなってより精度が上がります。
これは窮屈だと言う人がいるのですが、窮屈な
のではなく「張り」なのです。
この張りが軸ブレや軌道のズレを軽減し、緩み
を取り除いてより精度の高い打球になると言う
事なのです。