切り返しからの始動は

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欧米打法は切り返しで最大の力を使う

Question

トップからの右半身の始動はどこからでしょうか。
どういう順序になりますか?
自分的には、膝かおなかのような気がするのですが、違い

ますか?


Answer

欧米打法はバックスイングとダウンスイングが繋がってお

り、リゾートスイングや日本打法のようにトップで一度止

まって、そこから再始動と言うスイングではありません。

 

欧米のトップ選手達のスイングはテイクバックの上昇とダ

ウンスイングの動作の両方が重なり合い、その度合いは選

手によって異なります。

 

これはヘッドが上昇しているのに体重移動やヨジリ、また
ヒップスライドが始まっていて、トップで引っ張り合う事

によって張りを最大限にする目的があります。


これによって全身の筋肉にパワーをタメる事ができます。

完全にトップに到達してからダウンスイングを開始するの
と到達する前にダウンスイングが始動されているのとでは
20Yほど飛距離が違います。

 

松山選手のように、トップで完全に静止し、また新に始め

ると言った打法は欧米には存在せず、ドリルで止めさせる

事で、矯正する時などにしか使いません。

 

トップで引っ張り合って張りを強くする事でブレが少なく

なりパワーが出ますので、松山選手はトップで休憩すると

か、シャワー入って来れるなどとからかわれていました。

 

切り返しはトップで左の肩やヘッドが一番奥で腰がスライ

ドを始めていてぶつかります。
ぶつかる直線にヨジリによって腰が逆捻転を始めており、

同時に体重移動も開始しています。

 

このタイミングで体重は移動を開始していながら手は上げ

置き状態、ヘッドはレイトコックで一番奥、左肩は最大に

回転して最下点に落とし、引っ張り合いのタメがあるため

に左肩が一瞬止まります。

 

この止まっている時間が長いほとタメのパワーが大きく、

より飛距離が出ますので、ゆったりとしたスイングに見え

るのはこのトップでの引っ張り合いの時間にあります。

 

この動作は見た目ではどれだけ力が入っているのか分かり

ませんので、間合いを大切にだとか、一回止まってなどと

言う指導が日本にはありますが、実はその時に大切なエネ

ルギーをタメているのです。

 

この動作は恐らく難易度としては最高に高い技術で、実技

でも諦めてしまう人がいるほどです。

恐らく日本のプロでもできている選手はほとんどいないの

ではないでしょうか。