モダンスイング 21

欧米打法の伝承

コンパクトスイングは飛ばない?

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これがジョンラームの トップ

 

Question

飛ばし屋の人でも、トップがコンパクトな人がいますが、そういう

人はオーバースイングにした方が、クラブヘッドの助走距離が伸び

て飛距離はもっと出るのでしょうか?

 

コンパクトにしても飛距離が出るからとか、体に染み付いているか

らオーバースイングではないとか、そういうことではなく、単純に

そういう人がオーバースイングにしたらどうなるのか教えて下さい。

 

Answer

まず、動作表現を統一しましょう。
スイングのトップの深さはコンパクト(浅い)標準、そしてオーバ

ースイングの3種類に一応分類しましょう。

 

ストロークの長さ(トップの深さ)は長い(深い)ほど飛距離が出

ますので、ドラコン打法を見てみれば分かるように、トップでシャ

フトが垂直になるほど深くする打法が一番飛びます。

 

ただ、ストロークは長いほど軌道がズレる可能性があります。
また、飛距離は出すほど方向や球筋の精度が落ちます。

 

したがって、どこで仕上げるのかは本人しだいです。
飛ばすのでしたらオーバースイングで軌道のブレをなくし、そのタ

イミングに合わせて調整をして定着させれば良い事です。

 

また、それが困難だと判断した場合にはコンパクトにしても構いま

せんし、自由選択であって本人が納得するかどうかの問題です。

 

フィナウは高校生の頃から 400 Y 飛ばしていたそうです。
身長も高いので飛ばし屋で有名だったのですが、コンパクトにして

スコアが良くなり、それでもキャリーで 300 Y は出しています。

 

彼はコンパクトと標準の 2 種類を引き出しとして持っており、ホー

ルによって打ち分けています。

 

通常は同じ深さから体の動き、例えば右脚で最後に蹴るかどうかな

ど、組み込む動作を減らして飛距離を落として引き出しにします。
これが8割のフルショットで、全ての動作を入れたのがフルショッ

トのマックスと呼ばれているスイングです。

 

トップの深さを二種類にしてタイミングを合わせるのは難易度が高

いため教科書では NG なのですが、これも訓練しだいで技能が高ま

れば再現性が上がる事から、出来上がった物はヨーロッパは分りま

せんがアメリカなら恐らく治されないでしょう。

 

ジョンラームはトップが DR で PW くらいの浅いスイングをしてい

ますが、しっかりと飛距離は出しています。(上写真)

フルショットでキャリーで 300 Y を超え、マックスではトータルで

359 Y とか平気で出します。


短いストロークはその分だけ芯を外し難いこと、また可動域が狭い

人でも出来る事などのメリットがあり、芯を外すよりは真芯に当た

った方が飛距離が出る場合もありますので、一概に短くなるとは言

えませんが、ジョンラームがもしトップを深く改造して十分に定着

して再現性が今と同じになったとしたら飛距離はもっと出ると思い

ます。

 

ラームの飛距離は腰を止めてワインディング(コルキング)を行い、

張りを最大限にしてテイクバックの速さでトップにぶつけ、その反

動がパワーの一つになっています。

 

石川遼選手がこのワインディングを取り入れて飛距離を伸ばしてい

る事もあり、15 種類ほどの飛球術の一つを足した事でミート率が

上がり、しかも張りの強さでトップの深さに勝る飛距離を得ている

ようです。