番手間の縦距離は技法と訓練
Question
あるプロが残り 72 Y で 60 Y しか飛ばないシ
ーンを見ました。
また、120 Y でキャリーで 20 Y もグリーンオ
ーバーしたりしていました。
ライとか風などもあるかと思いますが、3 人
打って 3 人ともオーバーではなく、その人だ
けとなると、やはり距離感が合っていないのだ
と思います。
距離感は訓練するしかないのですか?
Answer
プロとは言え完璧ではありません。
ダフッたり引っ掛けたりは良くある事で、ミス
の度合いや頻度が違う事が分かります。
さて、良くあるミスは長いクラブを持って緩ん
だり、短い番手で力んだりです。
これはプロでも良くそういいますが、特にアマ
チュアに多く、その理由は単純です。
一番多く見られるのは残りが番手間になった時
で、番手間の中途半端な距離の引き出しがない
からです。
プロは慣れている事で調整が効くのですが、ど
うしてもこの辺で実力の差が出るようです。
ちょうど自分の距離が残るとバーディーチャン
スになるのですが、中途半端な距離が残ると帯
に短し襷に長しと、どっちにしようかと良く迷
っている場面を見る事があります。
また、同じクラブでも 20 - 30 Y も飛距離が違
ってしまう事がありますが、同じように芯に当
たっているのにバラつく場合が良くあります。
これも実は技術的な打法によってより安定させ
られるのです。
無意識に 20 Y も 30 Y も飛距離が変わってしま
うのですから今度は振り方によってどの距離が
出るのかを把握すれば、逆に力や速度を換えず
にその違った距離を意図的に打ち分ける事が出
来るのです。
それが「縦距離の引き出し」です。
グリーンに乗れば良いと言う内容から、いかに
ベタピン率を上げるかの段階になった時にその
技術が要求されるのですが、ほとんどの方はそ
のノウハウがありません。
パーで回るまでは経験と感覚で再現性によって
上達するのですが、そこからは長いクラブでゆ
っくり振ったり、短いクラブで強振していると
サービスホールでもバーディーの取りこぼしを
するのです。
まずは芯を外さない事、そして思った方向に打
てる事で大きなミスさえしなければイーブン、
運が良ければ 2 アンダーくらいまでは行く事が
できます。
しかし、そこから本格的なゴルフが始まり、そ
れ以上の技能やノウハウが必要となり、再現性
だけでなく、「縦距離の引き出し」がないと安
定した平均 60 台は難しくなります。
最終的には縦距離、とくに番手間をいかに正確
に打ち分け、いかなる状況でも正確にピンポイ
ントで打つ事ができるかが将来的には最も重要
になって行きます。
そこには縦距離の引き出しを作るための打法と
高さや曲げ球で間を埋めて行く能力など、それ
らの精度を上げ、持続性を高めて行く事が大切
なのです。