Question
「コースで素振りなんてする方が調子を崩す、
素振りなんてアマチュアがしても意味がない」
って言う人がいるのですが、実際に素振りは逆
効果ですか？ どう思われますか？
Answer
素振りに関してアマチュアとプロの違いは何な
のでしょうか？
基本的にプロは最高の努力をしてそこまで行っ
たので、真似をすれば良いと考えるのが普通だ
と思います。
では、なぜプロは素振りをするのでしょうか？
１つには筋肉を起こすと言う効果があります。
数分前に違う番手を打っただけで、その後は歩
いていてスイングの筋肉は使っていません。
これで何組も渋滞していて待たされると筋肉が
冷えてプロでもスムーズなスイングが出来なく
なります。
次に、イメージ作りです。
打つ時はその番手は久々で、練習場のように何
発も同じ番手では打ちません。
したがって、トップの深さや前傾角度などが違
い、打つ直前に動作をイメージして正しいフォ
ルダーを開ける作業が必要です。
アマチュアでも同じように打つ前には前に打っ
た番手とは常に違う番手ですので、長さの違う
クラブでしっかりとタイミングを合わせてイン
パクトできるかの予行演習が必要です。
ただ、プロは球筋を変え、高さを変え、打法を
替えて番手間の縦距離を出すために、色々な技
法を引き出しとして持っていますので、そのど
れを引き出すかでイメージを浮かべる事によっ
て選択しておく必要があります。
この部分は恐らくアマチュアにはないかも知れ
ませんので意味がないと言ったのかも知れませ
んが、プロでもショットの引き出しのない人も
いますし、アマチュアでもフォルダーが沢山あ
る人もいますので一概に言い切る事は難しいか
と思われます。
直前の素振りには本振りと全く同じに振る方法
があり、これはイメージだけではなく筋肉にも
思い出させる作用がありますので、一番本振り
に近いスイングができるはずです。
ただ、プロはあまり素振りをしていると怪我を
する可能性が高く、とくにシニアプロとなると
朝の立ち上げ練習も数発で辞めるなど、体力と
の勝負になりますので、打つ前はイメトレだけ
にして、実際に力を入れて振らない人がほとん
どです。
素振りは人によって違います。
スイング中で色々な動作が組み込まれているの
ですが、その中の一つでも忘れるとナイスショ
トは出ませんので、いつも忘れて失敗する動作
をなぞって念を入れる素振りもあります。
体と腕が一体にならずにバラバラになる方は素
振りで一体化させた動きをすれば良いし、肩が
廻らないで振り遅れる人は肩を大きく回す素振
りをすると良いでしょう。
直前の素振りに関してはルールもなければ効果
もはっきりとしたエビデンスもありませんので
素振りしてもしなくても人によっては効果がな
い事もあるとは思いますが、ご自身が一番良く
知っていますので、必要だと思えばすれば良い
事で、物理的な効果がなかったとしても儀式と
してメンタル的に安心するのであれば、それは
意味がある事です。
ゴルフは個人差がありますのでご本人が納得す
れば良い事だと思います。
