打つ時肩は開く?開かない?

ハンドファースト、ハンドアップでも肩は開かない


Question

 

体の正面で球を捉えたほうが良い、という人と、45度回転し

た状態でインパクトでハンドファーストにすると言う人がい

ますが、どちらが正しいのでしょうか?


Answer

 

これも色々な打法があってどちらもありだと思います。

ただ、効率の事を追究した場合にどうなのかを理解しておく

必要があるかと思います。

 

スイング効率を上げるにはタイミングが重要で、バンプ、ダ

ンプ、ターンの 3 つの動きをダウンスイングで行い、この順

序で打つ事が教科書になっています。

 

ではなぜその順序で振るかを考えてみます。

まず、振り下ろす準備動作としてバンプがあります。

これはジャンプする前に腰を落とすのと同じで跳ぶための準

備動作になります。

 

このバンプで腰が左に移動したり、重心が左後ろに移動する

事で次の引き落としに力が込められるのです。

 

そしてダンプは引き落とし動作で体に対して縦(斜め)の動

きとなり、ここに腹筋を使ったサッカーのスローインやテニ

スのサーブのような上半身の動きとともに手を降ろします。

 

手は杭打ちや薪割りのように縦に動かす筋肉が多く、手で横

の動きをするには無理があります。

そして、肩はできるだけ開かずに右側屈を入れて腰は左、頭

は右で弓状となって上体が横になると手は胴体に対して長時

間縦の力が使えます。(地面に対して縦ではなく胴体に対し

ての縦)

 

この時に肩が開いていると手は体に対して横に振らなければ

ならず力が入りません。

したがって、この縦振りをより多く入れるために後ろを向い

ている時間を長くしたいのです。

 

これはできるだけ肩を先に開かないと言う事で、腰と肩との

間に時間差が出来るのです。

ダウンスイングの途中で腰の開きや腰引きなどによって横の

力が加わって、縦横バランスが合って斜めの軌道ができ、ス

イングがスムーズに回転運動となります。

 

これが最も効率が良い振り方としてその昔から基礎となって

おり、その原理は現代でも変わっていません。

 

この後ろ打ちを入れる振り方はローテーションのタイミング

を遅らせたレイトヒティングになります。

要するにリリースを遅らせる事でスピードが上がりますので

より飛距離が出ると言う原理ですので、肩が開いた状態で打

つと効率が落ちると言う理論です。

 

問題はハンドファーストのハンドアップで打つ場合、肩が先

に回っていないと左脇が空くと言う反論があるのですが、肩

の軌道が縦になっていれば、インパクトでは左の肩が後ろ打

席方向ではなく目標方向に上がっていれば体が弓になって脇

を締めたまま打つ事ができます。

 

欧米打法でも枝派が色々と増えて来ていますが、物理的な原

理で比較してみる事でより理想が見えて来るかと思います。