Question
近年のアイアンの飛距離性能について教えてください。
先日、職場の他部署のメンバーと懇親ラウンドがあったので
すが、運動経験がほとんどない痩せ型の若手が、ほとんどフ
ラットな175yのショートホールを7Iでワンオンして周囲を驚
かせていました。
私は飛ばない方では無いのですが、それでも5Iでキャリーが
ギリギリ届くかどうかといった感じで、実に 2 番手の違いが
あります。
アイアンは飛距離を優先するものではないのは分かっていま
すが、さすがに 2 番手違うのはしびれるなぁ…と
彼いわく、クラブの性能のおかげらしいですが、使っていた
のはモデル名は分かりませんがタイトリストでした。
近年のアイアンは非力なプレイヤーでも凄い飛距離を出せる
ようになっているのでしょうか?
Answer
アイアンは徐々にロフトを立てて番手ずらしをしています。
その昔は PW が 52 度あったのですが、今では 40 度と 12 度
も立ててしまって、どんどんウェッジが増えてきました。
これは昔 7 番だったクラブを PW と番号を付けて、シャフト
をちょっと長くしただけですので、この番号をずらしただけ
で性能が良くなったのではないのです。
これを知らない人はその 9 番で 150 Y 飛ぶとなれば、7 番で
150 Y 出すより偉いと勘違いしているだけで、その変な男の
プライドを利用して商売をしているのがメーカーです。
メーカーは他社が立てると同じように立てないと売れなくな
るのでどんどん立て競争になり、しまいには 7 番で 180 Y 飛
ぶと宣伝して爆発的に売れた事で各メーカーが揃って 7 番だ
け立てて、あとは 5 度や 2 度感覚で帳尻を合わせ、番手間が
20 Y とかのセットが平気で売っているのです。
したがって、それを知らない人が買っても 100 Y と 120 Y の
間のクラブがないと言って工房に持ち込んで全てを 4 度感覚
に曲げてもらって調整してもらわざるを得ないのです。
それでも 7 番だけ飛べば良いと思ってそのセットを使ってい
る人もいるのですが、そういう人はまだ何を使っても変わら
ない程度のスコアなので構わないと販売側は言っています。
どうもなめられたもので、7 番で打って 175 Y 飛んだのを見
て驚く人も驚く人で、そのからくりを知らないで使っている
のですが、上の表のように同じメーカーの同じ 7 番でも 26
度と 35 度がありますのでこれだけで 2 番手以上違います。
飛ばして良いのはドライバーだけで、アイアンは精度が命で
すので 10 発打って 10 発とも真っ直ぐ 150 Y で止められる方
が 175 Y たまたま打てたより相当レベルが上です。
非力かどうかは筋力ではなく、再現力です。
スマートにされ気なくバーディーを取る事に集中して同じ距
離を何度も打てるようにする事が肝心です。
58 度で縦距離誤差 2 Y 以内に 10 発中 10 発打てますか?
いくら高価なクラブを使ってもこれはできません。
この技能は 99 % 腕で、シャフトが曲がっているとかが残り
の 1 % です。
飛距離至上主義や道具依存症をこじらせると相当遠回りをし
ますので、腕を磨く事に専念して下さい。