思った形ができない

形は動作の結果、動作は正しい筋肉の運動の結果


Question

 

バックスイングのときに、どうしても右肘が曲がり過ぎてし

まい、オーバースイングになるのですが、どうしたら治るの

でしょうか?


Answer

 

これはほとんどが上げる動作筋肉が違っているからです。

オーバースイングやリバースなど、教科書通りの動作が出来

ないのは使う筋肉が違っているからです。

 

どんな動きでも正しい筋肉を使って動作する事が大切で、イ

メージだとか感覚だけで真似しようとするとズレたり変な形

になってしまいます。

まず正しい筋肉でその動作をするところから始めます。

 

ではどうして右肘を曲げ過ぎてはいけないかと言うと、肩が

回らないからです。

実は肩を回す筋肉ではなく、右手で持ち上げる筋肉を使って

いると曲がってしまいます。

 

左肘を突っ張って右肘の角度をそのままにし、フトコロの三

角形を崩さずに肩だけでテイクバックする練習です。

良く両肘の間にボールを挟んでプロが練習しているのを見る

事があるのですが、あれは三角形を崩さずに打つ事で、より

精度が上がるからなのです。

 

その矯正具を使うと三角形が潰れ難くなり、肩を回転させな

いと捉まらないので矯正ができるのです。

ところが、これを使うと上手く肩が回らずに頭に来て投げ捨

てる人がいます。

それでは矯正の意味がなく、勝手に自分の好きにスイングし

ている間は上手くなりません。

 

まず、直立して腰を止め、両手を両肩に当てて肩だけ回して

みてください。 どのくらい回りますか?

次に腰も一緒に肩を回してみてください。

どこまで回るでしょうか?

恐らく 90 度以下の人はいないと思います。

 

まずはその胴回りの筋肉だけで肩を回す練習をしてそれに慣

れる事です。

これなら家でもどこでも出来ますので暇さえあればいくらで

も練習ができます。

 

これでまずは体に胴回りの筋肉を使って肩を回すと言う事を

覚えさせて腕の力を入れない訓練をします。

これができたら今度は前傾して同じ事をやってください。

 

この際に左側屈を入れて左の肩を下げながら肩を回すと言う

動き(サイドベンド)もついでに練習します。

これによって肩が縦回転をしますのでより欧米打法に近づき

ます。

 

そして、肩がトップの位置まで回転したらしばらく静止して

そこから両腕を伸ばしてみてください。

腕には一切力が入っていません。

 

そして胴回りの筋肉で肩が回るようになったら、そこで腕で

フトコロの三角形を作って固定し、クラブを持たずに胴回り

の筋肉だけで肩を回転させます。

 

これなら右肘を伸ばしたままトップの形を作る事ができます

ので、その動作を反復して腕や手でクラブを持ち上げるので

はなく、正しい筋肉でその動作をすると言う事を体に覚えさ

せる事が出来ます。

 

このように、思った形ができないのは正しい動作をしていな

いからで、正しい動作が出来ないのは正しい筋肉を使ってい

ないからなのです。

 

正しい筋肉を使って正しい動作をする事が基礎ですので、基

礎ができていない方はこのようにどこかで形が違っていたり

思った動作ができないなどに気が付いて結局 10 年後に基礎

に戻って来る事になります。

 

お遊びゴルファーなら我流で自由に振れば良いのですが、少

しでも上達したいと思われる方はより効率の良い、無駄のな

い、定石とされている基礎や基本動作を習わないといつかど

こかで壁に当たります。

 

ゴルフは地球上で一番難しいスポーツだと言った人がいます

が、奥の深さに気付いたらもっと真剣に取り組みましょう。