テイクバックが安定しない

 動作はメカニズムで覚えて潜在脳に記憶する


Question

 

テイクバックの瞬間にグリップに力が入るのか、左腕全体

が内旋するような感覚があります。

 

大抵この動作が出ると結果が良くなく悩んでいます。

グリッププレッシャーをはじめから弱く等、色々試しまし

たが上手くいきません。

 

なにかコツ等ありましたらご教示いただけませんか?
特にドライバーで疲れてきたときにこの動きが出ます。


Answer

 

無意識に無駄な動きをすると言う事ですね。
これは誰にでもありがちで、感覚だけに頼って練習をされ

ている方には多いようです。

最初から正しい筋肉を使って正確な上げ方をして、軌道を

ぴったりに合わせていると成功体験が増えて、それを潜在

脳が感知して自信と言う報酬を与えてくれます。

 

ところが、どこをどう動かしているか解らずにただ感覚や

イメージだけで動作を行っていると脳が混乱してきて失敗

が増え、それが長年続くとトラウマ的に拒否反応を起こす

事があるようで、もっと酷くなるとイプスなどの脳の障害

と診断されるまで悪化するかも知れません。

 

質問者さんは恐らくこのような傾向にあるようで、イプス

の初期症状の疑いがあります。

 

グリップのプレッシャーは小鳥を掴む程度と言われている

ように、ガチガチには握りません。

テイクバック時には右手の中指と薬指でクラブの重量を感

じ、左手は小指と薬指だけでクラブを引き下げるだけでヘ

ッドは勝手に上がっていきます。

 

もちろん、安定させる意味でグリッププレッシャーも多少

は上げますが、片手で握ったまま上げる時のようなガチガ

チの握力は使いません。

 

また、左肩を下げながら左の2本の指が力点でグリップエ

ンドを下げて行くと、右手は肘を曲げずにそのままなので

支点となり、ヘッドは作用点となって上昇します。

 

初心者に多いのですが、片手で持ち上げてテイクバックす

る人がいますが、この場合はガッツリと握って腕に力が入

ってガチガチになります。

 

肩を回転させるのは腕ではなく胴体です。

胴回りの筋肉だけで肩が 90 度回らなければなりませんの

で、最初にクラブを持たずに肩だけ回す練習をして、90

度回ったところで止めて、両腕を伸ばしてトップの形を作

り、その時に使った筋肉でテイクバックします。

 

これが出来ていない人が非常に多いので、トップの位置が

すぐにズレたり、毎回違ったり、余計な動作が入って芯を

外して失敗経験を積んでトラウマになるのです。

 

お薦めするのは基本動作のやり直しです。

どの筋肉をいつどう使うかのメカニズムを意識レベルで記

憶し、それを保存しておく事が大切で、イメージだとかコ

ツだとか考えずに基礎練習です。

 

テイクバックだけではなく、全てはメカニズムで習得しな

いと、ズレた時に元に戻せずに滑落します。

しっかりと意識レベルでの反復によって無意識レベルの潜

在脳に記憶させることが定着ですので、まずはより効率の

良い効果的な動作だけで無駄な動きを排除したフォームを

習得し、それを徹底的に定着させましょう。