意識では上手く当たらない

ゴルフは輪投げとは違います

Question

 

ゴルフで、「この意識で、この打ち方はいい!」と思

って、次にゴルフすると、全くダメダメです…
どうしたら良いですか?


Answer

 

まず、問題がいくつかあります。
一つは意識するだけで出来ると思っていることです。
意識しただけでトリプルアクセルが出来ると思ってい

るのと同じで、マキロイのスイングができると勘違い

されている事です。

 

体操競技や卓球選手が意識するだけであれだけ上達し
たと思われますか?
肉体改造をして地獄の特訓をし、朝練、昼練、夕練と
週末 10 時間ずつの訓練を経て 10 年以上続けた者だけ
が上に行けるのです。

 

ゴルフはなぜかドッジボールや輪投げだと思っておら

れる方が多く、すぐにでもプロになれると勘違いして

おられるようです。

 

次にこれだ!と思っても単に帳尻が合っているだけで

効率の良い無駄のない打ち方になっているかどうかは

解かりません。

経験と感覚だけで偶然帳尻が合って、それを何となく

覚えていて上手く行った人もいますが、維持するのは

大変で、転落して辞める人も後を絶ちません。

 

頭で分っている事はとても重要です。
物理的数学的にメカニズムを解明して、それで正しい

軌道で、効率の良い動作で、バランスの良いリズムや

テンポで振れれば良いのですが、頭と体は別物です。

 

いくら理論が正しく、完璧な打法を知っていても、そ

れは単なる知識の段階で、実際に打つのは筋肉です。

 

アメリカではマッスルメモリーと言われるように、無

意識の領域で条件反射になるほど体にその動きの全て

が定着していなければなりません。

これはいい、と思ってから 3 年くらいは定着練習をし

て、それで初めて戦力になります。

 

しかも、それだけでは十分ではありません。
毎日人間は体調が違い、可動域が違い、筋力なども違

っています。

朝と昼間で違ったり、打ち始めと終わりでは変えた積

りはないのに力が入っていたりします。

 

いくら物理とはいえ、人間の体は生身ですので機械と

は違って一度できたからと言って、それがまた出来る

とは限りません。

 

そして、今日できた事は次の日の夕方には忘れてしま

うのがゴルフです。

翌日の朝くらいまでは何となく覚えていても、すぐに

感覚はなくなってしまいます。

 

ゴルフはとても奥の深いスポーツですので、原理原則

を勉強し、練習方法や内容を習得され、無駄のない、

遠回りしない方法で上達される事をお薦め致します。