起き上がり打法の方が飛ぶ

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実は、起き上がり打法より圧縮打法の方が飛ぶ

 

Question

何十年身に染み付いたスイングになっており、だめと言わ

れる起き上がり現象です。

起き上がりがダメなことは分かります。
良い日はいいのですが、ダフリトップは一定頻度で出ます。

 

ただ、起き上がりで飛距離が落ちると言われる悪い要素の
意味があまり理解できないのです。

吹き流しまで行くことが多いですし、前傾をキープしたス
イングの方が慣れていない事もありますが飛びません。

 

何か根本的に理解が間違っているかと思い、質問させて頂

きます。


当方年齢40代、歴20年、HC11、170センチ、70キロです。


Answer

起き上がり打法は中期の頃に流行った背筋を使う持ち上げ
などの力で打つ打法で、かなりの練習量と年月があれば再

現性が上がってプロ級になる可能性はあります。

 

ところが、クラシック時代やタイガー以降は逆に圧縮して

弾き出すと言う打法で、実はこの方が飛ぶのです。

 

単に起き上がらないと言う打ち方もありますが、その打法

ではなく、体のバネを使って弓矢のような作用で打つ事が

できる打ち方があります。

この打ち方の正しい打法を習得すれば 300 Y 超の可能性が

あります。


それよりなにより軸がブレないのですからバラつきがなく

なり、最短で再現性が上がり、完成した時には精度が上が

ってバーディーラッシュと言う内容になります。

 

最近の欧米の選手を見てください。
実際に10cmほど沈んで打っている人が何人もいます。
これは圧縮して体を縮めて弾き出すパワーを使っている事

で背筋ではなく腹筋を使って圧縮しています。

 

実際に前傾が深くなって沈む必要はありませんが、浮き上

がりや伸び上がりを消す分だけ沈む感覚で打つと、そのパ

ワーを感じる事ができます。

これは体を反らせ、捻じり、収縮するという体全体にエネ

ルギーをタメる方法で、打つ時ではなく切り返し時のタメ

に最大の力を使います。

 

ためにしに、トップで左肩を止めて上げずに右肩を下げな

がら腰を開いてみてください。

クルっと肩が回ってヘッドが走り、振り回される感覚があ

ります。

これが圧縮打法で、起き上がって打つ選手は既にアメリ

のレギュラーツアーにはいなくなっています。

 

日本ではまだ中期の打法を教えていますので恐らく圧縮打

法はあまり習う事ができないかも知れませんが、30年前

から欧米ではその打法に進化しているにも関わらず、日本

では単に起き上がらないと言う見た目だけで習得した打法

が広まっています。

この両者は体全体の張りが違いますのでミート率や方向性、

そしてパワーまでもが違います。

 

ただ、20年間も起き上がりで打っておられるので、むし

ろそのままあと10年くらい同じ打ち方をして練習をつづ

ければ再現性は徐々に高まりますので、練習しだいでは精

度を上げる事も可能だと思います。

 

この両者は使う筋肉が違いますので、改造はとても大変で、
10年も掛けて定着してしまった今までの癖を抜くのにか

なりの月日が掛かると思います。

 

よほどの覚悟が必要ですので年齢や体の事も考えて判断さ

れると良いでしょう。