フックグリップは邪道?

 

f:id:swinganalyst:20210727062402j:plain

シャフトが捻じれる分だけ少しストロングにする

 

Question

スライスに悩んでいましたが、フックグリップにしたところ、真

っ直ぐ力強い球が打てるようになりました。

 

しかし何だか、グリップを変えただけで、根本的にスイングが改

善されたような気になれず、複雑な気分です。


グリップを変えて理想の球を打つのは邪道ですか?

 

Answer

フックグリップ(ストロンググリップ)にする理由はいくつかあ

るのですが、レッスンプロがキャッチのために即効性のあるこの
ストロンググリップ薦めます。

 

グリップをストロングにすると、その場でスライスが治って「う

ん、このプロは実力がある!」と思わせる事で集客をするのに良

く使われる手法です。

 

ところがこれは単に応急処置ですので、正しい振り方をすると今

度は引っ掛けが止まらなくなったり、ローテーションを途中で止

めて帳尻合わせをしなければなりません。

 

ただ、あまりにも柔らかく軽いシャフトは捻じれが酷く(トルク
が高く)インパクトまでにフェイスが開いてしまいます。

この開き具合を調整するために最初からフェイスを左に向けて振

る、すなわちフックグリップにする事もありますので、トルクの

低いシャフトを使う事も大切です。


特に芯を外した時に、トルクが高いシャフト(より捻じれる)は
少しでもトウ側に当たると右に飛んで行きます。

ところがトルクが低いシャフトのクラブは多少トウ側に当たって

も曲がりが少なかったり、右に出ても戻って来たりします。


これが硬い捻じれないシャフトのメリットで、プロは捻じれが大

きいシャフトは使いません。

 

硬くて捻じれないシャフトを使っていれば、あとは技術です。
正しいフェイスローテーションが出来る方法で振っているかどう

かだけですので、よりシンプルに上達する事が可能です。

 

正しいフェイスローテーションさせるには体の回転だけではなく、

自然のローテーションや左腕のローテーション(リストローテー

ション)も含めて、時間通りにフェイスを戻す動作をしなければ

なりません。

 

グリップをスクエアにすると、他の部位の位置やタイミングを全

てスクエアにする事ができますので、グリップは基本中の基本と

してスクエアで握る事が大切です。

 

将来的にハイドローやローフェイドなどの意図的な曲げ球を操作
する時にもやはりスクエアが動きやすく、また軌道などのズレは
全てをスクエアにするとすぐに分かり、診断が適確にできると言

うメリットがありますので、再現性や持続性を高めるためにも最

初からスクエアに慣れて事をお薦めします。

 

 

上達する練習方法

f:id:swinganalyst:20210726064741j:plain

何をどう練習するかによってスコアは決まる




Question

歴 7 年ですが良い時で 80 台、悪い時は 100 を超えます。
その状態がこの数年続き、このままではこれ以上は良くならない

事を痛感しています。

 

何か今までと違う事をしないと改善されないと思うのですが、何

をどう変えたら良いのでしょうか?
20 代男性、身長 172 cm、体重 70 kg です。

 

Answer

スコアはゴルフの内容で決まります。
どんなレベルでもミスはあるのですが、そのミスの度合いや頻度

が違います。

 

例えばドライバーは初心者は飛距離がアイアンと変わらない、チ

ョロや空振りと言うようにほとんど使えないのですが、中級とな

るとOBも少なくなり、まあまあパーオンの数でグリーン近くまで

は近づくようになります。

 

そして、上級になるとパーオン2パットのイーブンが何度も出る

ようになり、池や林もなくなり、寄せワンがほぼ出来て3パット

もほぼなくなります。

 

また、スクラッチ以上になると内容はプロと同じようなバーディ

ーをいくつ取ってボギーを出さないかと言うレベルの内容になる

バーディーゴルフになります。

 

質問者さんは中級レベルの内容かと思います。
ここで必要なのは次の段階の内容にする事で、パーオン2パット
で全てのホールが回れるようにする事です。

 

ここを目指すにはドライバーの飛距離が必要で、FWを外さない精

度、グリーンを外さないアイアンの精度、チップショットやピッチ

ショットの精度を上げる事です。

 

飛距離はいつも回る長さのコースによって違いますが、6800 Y 級

では 270 ~ 280 Y は欲しいものです。

 

スコアはただ漠然とラウンドをしていても良くはなりません。
引き出しを増やし、精度を上げ、技術を習得して腕を磨く事によ

って、その結果としてスコアが良くなるのです。

 

まずはどこから着手するか、ご自身のラウンドの内容を検証し、

弱点を探してそこから改善すると良いでしょう。

 

 

絶対に飛距離が欲しい

 

f:id:swinganalyst:20210724102055j:plain

飛距離は技術

 

Question

どうしても 300 Y 飛ばしたいのでレッスンプロを何人か訪ねたの

ですが、飛距離は生まれつきの才能だとか、小さい日本人には無

理だとか、筋トレするしかないと言われました。

 

そして、高橋塾のサイトを見て技術が7割だと書いてあったので

質問したいと思います。

身長 169 cm、体重 57 kg の 20 代男のですが、自分にも 300 Y出

せるでしょうか?

 

Answer

出せます。


飛距離はセンスとか才能だと言う人がいるのですが、決して先天

的なものだけではありません。

大柄でしたら、それなりに有利な事は否定はしませんが、いくら
背丈が大きくても技術がなければ 300 Y は出せません。

 

しかし、マキロイやジェイソンデイ、ファウラーやシャフリーな

どは 170 cm 台でアメリカツアーでは小柄です。

最近ではモリカワ選手がメジャータイトルを二つ取りましたし、
トッププロの中でも一番良いスコアを出している事から、血でも
なければ、身長でもない事が証明されています。

 

飛距離は7割は技術で、後は体格とか筋力です。
その技術を知らないインストラクターがゴルフを教えている事が
多いので、技術だとは言えないのです。

私はトッププロでも出来ていない技術や知らない技法をアメリ
で習ったので、それを教えているだけです。

 

何も私が 300 Y 出せるとか、独自に開発したとかではなく、アメ

リカ生活の中で、たまたま偶然にその技術を持ったトップツアー

プロから習った事があって、その内容を伝授しているだけで、経

験上、誰でも 300 Y 出せるようになる事が分かっています。

 

ただ、例外として体が特に弱い方や中高年の方達は怪我をする危

険性がありますので要注意です。

 

20 代の方でしたら飛ばしの技の 15 種類ほど、あるいは細かく数

えたら 20 種類くらいの技術があるかも知れませんが、それを習

得する事で自然に飛距離は伸びるのです。

 

ただ、習得は決して簡単ではありません。
この中の 10 種類の動作を組み込んで、それらが同時にできるよ

うになるのに平均 3 年ほどは掛かります。

 

200 Y しか飛ばない若者が 300 Y を出すまでには 3~6 年は掛かる

と思って下さい。
世界最高峰の難易度の高等技術だからです。

 

マキロイの打法はそのほとんど全てが組み込まれていますが、見

ただけで分る技術は 1~2 割で、あとは習わないと分からない、気

が付かない、想像もでいないような動作で出来ています。

 

高橋塾のサイトにはせいぜい 7 割程度しか記されておらず、直接

実技を受講しないとほとんどの方は完成するまでに至りません。

 

これらの飛ばしの技術は世界最高峰の技術です。
270 Y のプロが 320 Y 出せたら賞金金額だけでも数億円の違いが

出るでしょう。

それだけの価値があるノウハウが高橋塾(バーチャルゴルフ教室)
にあります。

 

飛距離は最大のアドバンテージです。

461 Y パ~ 4 で二打目が 92 Y だったらどれだけ楽でしょうか?

https://twitter.com/PGATOUR/status/1418693907433418759?s=20

 

 

ヘッドの走らせ方とは

 

f:id:swinganalyst:20210721182432j:plain

ヘッドスピードを上げる技術

Question

プロゴルファーのスイングは、何であんなに軽く振って見えてク

ラブヘッドがすごく走っているのですか。

何もかも違うと言われればそれまでなのですが、同じ人間とは思

えないくらいのスイングで、ただただ驚きます。

 

Answer

ヘッドが走るとは手の速度よりもヘッドの速度が速く、ヘッドが
途中で手を追い越すために起こります。

 

その方法としてはいくつかあります。
一つはグリップエンドの刺しで、手首を柔らかくしてダウンスイ

ングでグリップエンドを球に向けて刺し、日本刀の鞘を抜く動作

でヘッドが体の近くを通る動きです。

 

二つ目は前倒しです。
これは左手で引き戻しをし、シャフトが縦になるように操作しな

がら降ろして来る事でヘッドが先に行こうとするのを利用する方

法です。


また、後ろ倒しを入れて平行落としやレイドオフ打法にするとる

とさらにヘッドが走ります。

トップから右手で引き落としをしてヘッドを後ろから回して倒し、

直後に左手で前倒しをするという二つを入れるとさらに走ります。

 

これらの技術はその昔の打法でも組み込まれていますので、日本
でも飛距離を出す人はこれらのどれか、あるいは複数を組み込ん

でいます。

それぞれに難易度が違い、効果も違ってどこまで入れるかなどは
コ―チと相談しながら組み込む事をお薦めします。

 

 

スコアアップの練習

 

f:id:swinganalyst:20210723065933j:plain

弱点や欠点を探すのがコース

Question

長年伸び悩んでいます。
プロを目指しても良いくらい上手く行ったり、もう辞めようと思

うほどボロボロになったりの繰り返しです。

何をどう練習したら良いのか見当がつきません。
何でも良いのでアドバイス下さい。

 

Answer

まず、ボロボロになる原因は何でしょうか?
恐らくティーショットが曲がってOBの連発とか、OBはなくて

も池や林など、出すだけがあったり、あるいは乗らず寄らずのツ

ーパットボギーが連発といった具合でしょうか?

 

スコアメイクの要はまずショットです。
ティーショットがそこそこ80点でFWに乗り、セカンドで何と
かグリーンに乗れば、あとはツーパットで72です。

これならバンカーショットも寄せのチップショットも必要なく3

パットしなければ多少ミスがあっても70台です。

 

スコアが良い時はこれに近い事をやっており、ボロボロな時には

ショットがまともに当たらなかったり、方向が悪く土手から打た

なければならなかったりと、自らトラブルを招いています。

 

ドライバーはとにかく今の飛距離で何とかすれば良い事で、方向

調整を行い、練習場でミスがなくなるまで、あるいは何度打って

も同じ所にしか行かなくなって退屈するくらいまで練習です。

 

まずはこのショットの安定が先決で、それまではいくらコースに

行ってもスコアは良くなりません。

ショットの練習は練習場で、コースは課題を見つけるところです。

 

質問者さんは課題は山積みになったまま放置していませんか?

バーディーが取れなかった原因は何なのかを考えたら課題が見つ

かるはずです。

 

運の良い日はスコアは良くなり、悪い日は何をやってもダメとい

う具合に、プロでも良い時と悪い時は20打くらいは違います。

ましてアマチュアはショットが安定していない事がほとんどの原

因です。

 

まずは意識改革が必要で、基本に戻ってショットのタイミング調

整、バランス調整、方向調整などを行ってバラつきをなくし、安

定させる事から着手しましょう。

 

 

強振しても当たる方法

 

f:id:swinganalyst:20210721173940j:plain

肩の回転をできるだけ縦にする

Question

デシャンボーなどはマンブリしても当たっているのですが、自分

で同じ事をするとトップしたりチョロが出ます。

何が違うのでしょうか?

 

Answer

まずスイングの原理を考えてみましょう。
スイングは肩の回転、手の回転、そしてヘッドの回転の三つが一

緒になって出来ています。

この中でそれぞれの軌道が違う角度で動いており、ヘッドは遠心

力によって、肩の回転軌道上に乗ろうとします。

これは速く振れば振るほどその傾向が強くなりますのでマンブリ

をする時には肩の軌道をオンプレインにすれば良い事になります。

 

ただ、人体構造上これは非常に難しい事です。

したがって、肩の軌道を作る左の肩のトップの位置からインパク

トまでの間の軌道を縦にして、その軌道の延長上にボールがある

状態にします。

 

 左肩で作るこの軌道上に手が乗ろうとし、その手の軌道上にヘッ

ドが乗ろうとするために、思い切り振ってもヘッドが球に向かっ

て逆に軌道修正されて当たると言うのが原理です。

 

トップではできるだけ左肩を下げ、インパクトでは出来るだけ持

ち上げるとこの縦軌道を作る事ができますので、タイガー打法以

来の欧米打法にはこの肩の上下運動が入っています。

 

この肩の上下運動が欧米打法では基本となって教科書とされてい

ますので、飛距離を伸ばす際には基本動作も高速用にされると良

いでしょう。

コースだと当たらない

 

f:id:swinganalyst:20210721051530j:plain

プレインと体はどのクラブも同じ角度

Question

打ちっ放しの練習場では自己採点で80点くらいの出来なので

すが、コースでは20点くらいの出来の悪さでミスの連発です。

 

ウッドとアイアンのどちらかが必ずダメです。
何がダメなのか、対策はどうすればいいのか、アドバイス

頂けないでしょうか?
ちなみにアベレージ87です。

 

Answer

 

良く聞くお話です。

その原因はワンスイングになっていない可能性があります。

 

ドライバーが当たっている時にはショートアイアンが当たら

ず、ショートアイアンが当たっている時には長い番手が当た

ない、と言う場合はセットアップに問題があります。

 

ワンスイングとはどの番手も同じようにスイングすると言う

意味ですが、そのためには体(背骨)に対してスイングプレ

インをどの番手も同じにしなければなりません。

 

これは地面に対してではなく、背骨の角度とプレインの角度

が飛球線上後方から見た場合、どの番手でも同じ角度になっ

ていれば、長い番手を打っても、短い番手で打っても全く同

じ角度で降ろしてくれば当たるのです。

 

現在のクラブはそのように設計されていますので、その通り

に打てば良いのにその原理通りに打っていないのです。

 

ほとんどの方が適当に立って、適当に球を置いて、適当な角

度で降ろして来て偶然当たるのを待っています。

野球のように、球を見てそこに落とせば良いと勘違いされて

いるのです。

 

ゴルフは毎回ホームランを打つようなもので、しかも、二塁

ベースの半分の幅を通して3倍飛ばさなければなりません。

しかもファウルが一回も許されずに毎回同じ動作で同じ形で、

全く同じ速度や力とリズムで振らなければならず、番手が変

わっても最初の一発目に当たるようにセットアップをしなけ

ればなりません。

 

 パターを除く 13 本のクラブでフルショットしますので、そ

れぞれに違った前傾角度、違った球との距離が決まっていて

その通りにするとどの番手も同じ角度で打てるのです。

 

ところが野球のように球を見てそこにヘッドを落とすところ

から入った子供達は、それで再現性を高めようと 13 種類の

角度で当てられるようにするために 13 倍の練習をして、器

用で運動神経の良い子供はプロになってしまいます。

 

しかし、30 年もの間熟練してナイスショトが出るようになっ

ても、FW ヒット率が 80 % の日にはバーディーの数が少なく、

バーディーが多いのに  FW ヒット率が 30 % しかない、と言

うような、質問者さんと同じ問題を抱えています。

 

クラブはワンスイングでシンプルに打てるように設計されて

いますので、その通りにしないと 13 倍も遠回りするだけで

はなく、再現性に限界が来てしまいます。

 

アドレスでは毎回計測して構えます。

まず、両手でクラブを握って前に出し、シャフトが水平にな

る位置、そしてグリップエンドがお臍を指している位置で固

めます。

 

そして、そのまま股関節から前傾をしてヘッドが着地した所

が球の位置(球と体の距離)で、その前傾角がその番手の正

しい前傾角度です。

 

番手ごとにハーフインチ長さが違い、0.5 度ずつライ角を変

えているのはこのセットアップ用にクラブが作られているか

らなのです。

 

f:id:swinganalyst:20210721051729j:plain

前傾、球位置計測法

f:id:swinganalyst:20210719213258j:plain

アームシャフト角、スパインアーム角は一切変えない